肺がん 看護計画 根拠付 看護実習事前・事後学習用 4選

事前学習これ見て

今回のテーマは『肺がんの看護計画』です。事前・事後学習にそのまま活かせるように根拠付きでまとめました。

また、看護実習での看護計画立案時にも役立てて下さい。

では、いきましょう!!『肺がんの看護計画』!!

#1 頻繁な咳嗽や化学療法、放射線療法などの副作用による倦怠感や苦痛がある

〈長期目標〉

症状が緩和され、心身ともに安楽な生活が送れる

〈短期目標〉

①咳嗽、呼吸困難が緩和される

②自分なりの気分転換や安楽な過ごし方をみつけられる

OP 経過観察項目

・咳嗽の頻度・程度、鎮咳薬の効果

・呼吸困難の程度、倦怠感の程度とそれらの症状によるADLへの影響(活動、睡眠、休息、食事摂取) 根拠:安楽な生活行動への援助に生かすことができる

貧血の状態、動脈血酸素分圧(PaO₂) 根拠:身体の負担を把握し、予測的なケアが出来る

TP 看護項目

部屋の温度、湿度を一定に保つ 根拠:咳嗽が誘発される条件を減らす

鎮咳薬の効果を把握し、薬の変更などを医師と検討する 根拠:有効な薬物治療を行うため

・安楽な体位や過ごし方を患者と一緒に考える 根拠:患者と一緒に考えることで個別性を得ることができる。身体と精神は密接に関係している

EP 指導項目

・効果的な呼吸方法や喀痰方法について指導する 根拠:気道清浄化について知識を提供できる。安楽な呼吸のための取り組みが自らできるように促す

・好きな音楽、アロマテラピーなどリラックスできる方法を取り入れることを勧める 根拠:自律神経のバランスを整える必要性について、理解を促す

#2 骨髄抑制や栄養状態の低下により、感染の危険性が生じている

〈長期目標〉

感染することなく過ごすことが出来る

〈短期目標〉

①感染の危険因子と必要な行動について言える

②感染予防のために適切な行動が出来る

③栄養状態が低下せず過ごすことが出来る

OP 経過観察項目

・感染徴候と症状の出現状況[バイタルサイン、呼吸器感染の徴候、皮膚粘膜の炎症所見、尿量と性状、消化器症状(下痢)] 根拠:早期発見につなげ、早期に対応し感染の拡大を防ぐことができるため

・胸部X線所見、血液データ(好中球、顆粒球、CRP) 根拠:症状として出現する前に徴候やリスクの程度を把握できるため

・栄養状態(食事摂取量、総蛋白、アルブミン)

・感染予防に対する理解の程度 根拠:セルフケア能力を見極め、患者自身が感染源となるリスクを減らすため

TP 看護項目

・看護師はケアの前後に手洗い、マスク着用を遵守する 根拠:白血球数が減少しているリスクを踏まえ、看護師が感染源となることを理解しケアする

・環境調整(G‐CSF投与中は空気清浄機設置、室温)

・感染源となりうるものを可能な限り遠ざける

全身の清潔を保てるように援助する 根拠:易感染状態であるため

・効果的な咳嗽、排痰の援助 

EP 指導項目

・感染対策の必要性について説明し、感染予防行動がとれるように指導する(含嗽、歯磨き、シャワー浴、手洗い、陰部洗浄、悪寒・咽頭痛・排尿痛時の報告) 根拠:概念だけでなく、実際に自ら確実に行えるようになる必要があるため

・面会者・家族に感染予防について具体的に指導する 根拠:説明だけでは具体的に理解できないことも多いため

・検査データを知らせ、患者自身が意識できるようにする 根拠:セルフケアの意識を高める

良好な栄養状態を保つことが、感染予防に重要であることを患者・家族に説明する 根拠:感染と栄養について、相互が関連しているという知識や理解が無い場合がある

#3 脱毛によるボディイメージ変容の苦痛や、それを隠すために活動制限が生じている

〈長期目標〉

新たなコーピングパターンを実行し、容貌の変化を言葉に出して表し、行為を示す

〈短期目標〉

①感情を表出できる

②対処により回復する

OP 経過観察項目

脱毛の程度、脱毛に対する思い、ショックやうつ状態などの反応 根拠:注意すべき状況を早期に発見し対処できる

TP 看護項目

・脱毛は一時的であるが、新たに生えた頭髪の色調や感触、性状は変わるかもしれないことを説明する 根拠:説明しておくことで、気持ちの準備ができる

・現実的な選択肢を探し、勇気づける(かつらの着用、帽子、スカーフなどの活用を話す) 根拠:対処できる選択肢を多く提供することで、コーピング能力を高めることが出来る

個室など、他者を気にしない場を設け感情や悲嘆を表出できるよう援助する 根拠:特別に場を設けることで、感情を表出しやすくなる

・面会時・あるいは意図的に、重要他者(キーパーソンなど)が気持ちを分かち合える場や機会の提供 根拠:家族が気丈に振る舞い、気持ちを抑え込んでいることが多いため

EP 指導項目

・治療前に脱毛の部位、対処法について説明する 根拠:あらかじめ説明することで、心の準備ができる

・脱毛を最小限に抑える方法について指導する(過剰な洗髪を避ける、カラーやドライヤーを避ける、目の粗いくしを使用するなど) 根拠:具体的に説明することで、自分で予防できることを示す

・かつらの種類、購入方法について紹介する 根拠:脱毛が始まっても、外出時すぐに使用できる

積極的に外出し、社会生活を送ることが自分の対処能力を高めることを説明する 根拠:行動範囲を狭めないため

#4 化学療法や放射線療法による副作用に関連して食欲不振があり、栄養状態が低下する可能性がある

〈長期目標〉

必要栄養量がとれ、大きな体重減少がない

〈短期目標〉

①不快感や苦痛なく食事が摂取できる

②自分に合った味覚の食物、味付けを見出せる

OP 経過観察項目

・食事摂取状況(量、内容、回数) 根拠:どの程度の栄養摂取が出来ているか、何が食べれるかを把握する

・食欲不振を引き起こす要因の把握 根拠:原因によって対処が異なり、苦痛も異なるため

・苦痛症状(口内炎、咽頭痛、悪心・嘔吐、味覚障害)の部位、出現状況、程度の観察 根拠:原因によって対処が異なり、苦痛も異なるため

・心理・社会的状態(不安、うつ、不眠、人間関係) 根拠:心理的要因による食欲不振も考えられるため

体重、体脂肪などの推移、検査データの推移(総蛋白、アルブミン) 根拠:データから栄養障害の程度を把握することで、客観的指標から状態を把握し、危険度を推測できる

TP 看護項目

患者の食べやすい形態、味について話し合い、食欲が増すように栄養部と調整する 根拠:食事形態や提供時間を調整することで、個別性が維持できる

好みの食物(生もの以外)、味付けなどの持ち込み食や、コンパクトで栄養価の高いさまざまな形態の捕食食品を試す 根拠:様々な工夫を実施すことで、個別性で対応できる

口内炎のケアの実施 根拠:疼痛の原因をケアすることで、食事摂取行動を維持できる

活動量や生活リズムについて話し合う 根拠:活動量に見合う摂取量の理解や、生活リズムを整えて食事することを意識できるようになる

EP 指導項目

良好な栄養状態を保つことが、感染予防に重要であることを説明する 根拠:食事の重要性が理解でき、自分で食べる意欲を高めることにつながる

・一般食、補助食品を紹介し、少量で栄養価の高い食事について説明する

口内炎の観察、ケアについて説明する 根拠:セルフケアへの意識を高めることが出来る

・活動や生活リズムの調整について説明する

実習頑張って!!

では、また!!

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