脳腫瘍の看護実習の事前学習に書く項目とポイント8選 根拠付き

脳神経

こんにちは。現役看護師の無理やあブログ管理者の無理やあです。

この無理やあブログは、記事をそのまま書かけば看護実習の事前学習ノートが仕上がります。

もう、とにかく忙しい看護学生さん、事前学習くらいはこのブログを使って時間を稼ぎましょう!!

今回のテーマは『脳腫瘍』。脳に腫瘍ができた場合、どんな症状がどうして生じているのかを理解すると、看護実習にも生かせると思います。

主な脳腫瘍の種類治療の基本症状、あの脳神経12対も記載してます。

では、いきましょう『脳腫瘍』!!

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主な脳腫瘍の種類

髄膜腫 髄膜の細胞にできる腫瘍 脳実質には湿潤しない 最も多く見られる

下垂体腺腫 内分泌組織である下垂体にできる腺腫

神経鞘腫 神経細胞の鞘腫にできる腫瘍 聴神経にできる聴神経鞘腫が90%を占める

神経膠腫(グリオーマ) 神経組織の支持細胞である神経膠細胞(グリア細胞)にできる腫瘍 脳実質内に湿潤する

脳腫瘍とは・・?

・脳腫瘍には、脳の組織からできた原発性の腫瘍と、他の臓器から脳に転移してきた転移性の腫瘍がある

・原発性の腫瘍には良性のものと悪性のものがある


脳腫瘍の治療の基本

・脳腫瘍の治療の基本は、腫瘍を取り除くこと。

・症状や腫瘍の悪性度、位置などにより、手術療法(開頭術など)、放射線療法(ガンマナイフ、サイバーナイフなど)、化学療法がある。

ガンマナイフとは

・ガンマナイフとは「定位的放射線外科治療」とも呼ばれる。脳腫瘍などの頭蓋内の病変に201の方向からガンマ線を集中照射し、進行を止めたり、死滅させる治療法で、開頭をしない非侵襲的な治療

・基本的には直径30mm以下の病変が対象

脳腫瘍の症状

全身のけいれん発作 根拠:性状な脳の組織が圧迫されたため

頭蓋内圧亢進症状早朝の頭痛、悪心・嘔吐、うっ血乳頭:網膜の視神経乳頭が腫れる) 根拠:夜間入眠中はゆっくりした呼吸状態で、二酸化炭素が蓄積された状態で、この状態では脳の血管が拡張して血流が多くなることから、覚醒時より脳がむくみ、頭蓋内圧が亢進し頭痛となる


頭蓋内圧亢進

・頭蓋内圧は通常、仰臥位で60~180mmH₂Oに保たれている

・頭蓋内圧亢進の原因は、頭部外傷や脳血管障害などの急性の場合も多い

・頭蓋内圧亢進症状の頭痛、悪心・嘔吐、うっ血乳頭、これらを頭蓋内圧亢進の三主徴という

クッシング現象(血圧上昇、脈圧増大、徐脈) 根拠:頭蓋内圧の亢進に対抗するために脳の血管抵抗が上昇すると、脳の血流を保とうとするため

・頭蓋内圧がさらに亢進すると、脳ヘルニアという状態になる。これは非常に重篤な状態

脳ヘルニアとは

・ヘルニアとは、何らかの原因により臓器が本来あるべき場所から逸脱している状態のこと

脳ヘルニアは、脳は頭蓋骨で囲まれているため、頭蓋内圧の亢進が著しい場合、脳の一部が逸脱していること

脳ヘルニアによる主な症状

①大脳鎌下ヘルニア(帯状回ヘルニア) 

圧迫部位:大脳鎌下 

症状:重篤な症状はない

②テント切痕ヘルニア 

●圧迫部位:間脳 症状:意識障害、チェーン・ストークス呼吸除皮質硬直

●圧迫部位:中脳 症状:昏睡症状、中枢性過呼吸、瞳孔不同、対光反射消失、除脳硬直

●圧迫部位:延髄 症状:昏睡状態、呼吸失調、四肢弛緩

③大孔ヘルニア 

●圧迫部位:延髄 症状:意識障害、呼吸障害

中脳には動眼神経の始発・終着点である動眼神経核がある、そのため脳ヘルニアにより中脳が圧迫されると、瞳孔不同や対光反射の消失などの症状が出る 根拠:動眼神経が麻痺すると、この反射が起こらなくなり、麻痺側の瞳孔だけが縮瞳せず、大きいままになったりするため

・瞳孔不同とは、瞳孔の大きさが左右で異なる状態

対光反射とは、眼球に入った光刺激は視神経を通って中脳で動眼神経に伝わり縮瞳を起こすこと

・対光反射は、閉眼状態では、上眼瞼を開き、視野の外からすばやく光を当て、瞳孔の収縮の有無を観察する(直接対光反射)

・正常の場合であれば、片方の眼だけに光を当てても、もう片方の眼の瞳孔も縮小する(間接対光反射)


運動神経の交差

・脳で右手を動かす命令を出しているのは、左脳(左手は右脳) 根拠:運動神経は大脳皮質の運動野から始まり、延髄で交差したあと、脊髄を降りてくるため

経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術(ハーディ手術)

・鼻腔の上部にある蝶形骨洞を通して、腫瘍を切除する手術方法。 根拠:解剖学的に脳実質に触れないため

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両耳側半盲

・両耳側半盲とは、両方の耳側、外側の視野だけが障害されること。 根拠:下垂体腺腫によって、視神経が交差している部分(視交差)が下から圧迫されるため。また、視神経のうち、網膜の内側半分は交差しており、視交差の近くにできた腫瘍が大きくなると、内(鼻)側ではなく外(耳)側の視野が障害される


脳神経の機能と障害による主な症状

脳神経12対

Ⅰ:嗅神経(感覚神経) 機能:嗅覚 障害:嗅覚障害

Ⅱ:視神経(感覚神経) 機能:視覚 障害:視力、視野障害

Ⅲ:動眼神経(自律神経)機能:瞳孔括約筋・毛様体筋支配 障害:散瞳、対光反射消失、調節障害、

(運動神経) 機能:上・下・内直筋、眼瞼拳上筋支配 障害:複視、内転障害、眼瞼下垂、開眼困難

Ⅳ:滑車神経(運動神経) 機能:上斜筋支配 障害:上斜筋障害(下方視、内方視で複視)

Ⅴ:三叉神経(感覚神経) 機能:顔面の知覚 障害:顔面の感覚障害

(運動神経) 機能:咀嚼筋支配 障害:咀嚼筋の筋力低下

Ⅵ:外転神経(運動神経) 機能:外直筋支配 障害:外直筋の障害

Ⅶ:顔面神経(感覚神経) 機能:舌(前2/3)の味覚 障害:舌(前2/3)の味覚の低下

(運動神経) 機能:顔面表情筋支配 障害:顔面表情筋の障害

(自律神経) 機能:涙腺支配 障害:涙腺分泌低下

Ⅷ:内耳神経(聴神経)(感覚神経) 機能:聴覚、平衡感覚 障害:耳鳴り、聴力障害、めまい、平衡障害

Ⅸ:舌咽神経(感覚神経) 機能:舌(後1/3)の味覚 障害:舌(後1/3)の味覚障害 

(運動神経) 機能:咽頭筋支配 障害:咽頭反射障害

(自律神経) 機能:唾液腺支配 障害:嚥下障害

Ⅹ:迷走神経(感覚神経) 機能:喉頭の知覚 障害:咽頭・軟口蓋反射消失

(運動神経) 機能:咽頭筋、喉頭筋支配 障害:嚥下障害、構音障害

(自律神経) 機能:胸腹部臓器の運動、分泌調整 

Ⅺ:副神経(運動神経) 機能:胸鎖乳突筋、僧帽筋支配 障害:胸鎖乳突筋、僧帽筋支配の筋力低下

Ⅻ:舌下神経(運動神経) 機能:舌筋支配 障害:舌の萎縮・攣縮

・脳神経は全部で12対ある


最後に

最後に出てきた脳神経。。。がんばって覚えましょう。。。

では、、また!!

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