胆嚢・膵臓の看護実習の事前学習で書くべき疾患  4選 根拠付き

消化器系

こんにちは。現役看護師の無理やあブログ管理者の無理やあです。

この、無理やあブログは記事をそのまま書いてもらえば、看護実習の事前学習ノートが仕上がるブログです。

ただでさえ忙しい、看護学生さん。学内実習に臨地実習・・実習と付けば事前学習の提出・・・

そんな時間の無い看護学生さんが、少しでも時間が取れるように、睡眠時間を確保できるようにこのブログを作りました。ぜひ、活用してください!!

今回のテーマは『胆嚢・肝臓の疾患』胆石胆嚢がん膵臓がん急性膵炎それぞれの疾患のポイントを、事前学習に活かせるようにまとめました。事前学習でも使用しやすように、今回も箇条書きを多くしました。

では、行きましょう『胆嚢・膵臓の疾患』!!

※胆嚢、膵臓については下の画像をクリック👇

胆石

胆石とは、胆嚢や総胆管、肝臓などにできた結石のことで、結石は胆汁に含まれるビリルビンやコレステロールリン脂質等の成分からなる。胆石はコレステロール結石が一番多い。

・食後や夜間に突発する右季肋部痛が特長で、特にアルコールや脂っこいものを飲食した後に起こりやすい。右肩や右背部にも放散痛がみられることもある。

・胆石があっても50~80%は無症状である。

・胆石ではALPやγ‐GTなどの胆道系の酵素が高値になり、ASTALTの値も軽度上昇する。それに伴い白血球やCRP等の炎症を示す値も上昇することがある。

・胆石は、腹部エコー等の画像診断で胆石や胆砂を確認できれば、診断される。

胆石は5Fに当てはまる人に多い

・5Fとは、Fatty(脂肪質) Female(女性) Forties(40~50代) Fertile(多産) Fair(白人)のこと。

・胆道とは、肝内の胆管から十二指腸乳頭までの胆汁排出経路をいう。

胆嚢は肝臓で作られた胆汁(胆汁には脂肪の消化を助ける胆汁酸塩が含まれている)を濃縮して貯めておく器官

・胆汁には、脂肪の消化を助ける胆汁塩酸が入っており、コレステロールリン脂質も含まれる。胆汁は直接ビリルビンの色で緑色を呈している。

・胆石発作の誘発因子として、アルコール脂肪食、卵黄、刺激物、過労等がある。


胆石がある場合の治療法

胆嚢内 

症状が無い場合 経過観察 

症状がある場合 腹腔鏡下摘出術(第一選択)

●総胆管 

症状が無い場合 内視鏡的治療 

症状がある場合 内視鏡的治療

●肝内胆管 症状がない場合もある場合も、がんの合併を念頭において手術を行うこともある。

胆石の要点

①胆石が原因で胆汁の流れが滞ると、胆嚢炎胆管炎などの合併症を生じることがある。 根拠胆汁のながれが滞ると消化管の細菌がそこで増殖してしまうため。

②胆嚢がんの半数以上に胆石症を合併している。


腹腔鏡下胆嚢摘出術

・2~3リットルのCO₂を入れ腹部を膨らませ術野を見えやすいようにする。 根拠CO₂には消火の作用があり電気メスを使用する時に周囲の臓器を火傷しにくくするため。また、腹腔鏡を入れた時に、腹腔内がぺたんこだと観にくいため。

・腹腔鏡下胆嚢摘出術では、無気肺に注意が必要 根拠CO₂を入れ腹部を膨らませるため、他の臓器も圧迫され、肺も圧迫されて動きが制限されることで、無気肺が起こりやすくなる。 

また全身麻酔での手術なため、そもそもが自発呼吸が弱くなり、深呼吸もしずらくなり、無気肺を起こしやすい。

・胆管に孔があいていしまった状態を胆汁瘻という。胆嚢管の切れ端から、胆汁が漏れ出す状態のことで、胆汁を経鼻的にドレナージする。根拠:胆汁は刺激物質であるため、漏れたままにしておくと、強烈な腹膜炎を起こすリスクがある。そのため、胆管に人工の管を通して、胆汁を十二指腸の方に出す必要があるため。

・術後に胆汁瘻を起こりやすいのは、糖尿病を合併している患者や、高齢者低栄養状態の患者など。

・管を通すと、そのまま自然治癒を待つため、長い時は1か月近くかかることもある。

腹腔鏡下胆嚢摘出術の術後の注意点

脂っこい食事は控える 根拠胆嚢は、肝臓で作られた胆汁を濃縮して貯めておく臓器で、脂肪分が多い物を食べると胆嚢が縮み胆汁を十二指腸に出すが、摘出しているため胆汁を勢いよく出せず、胆汁は肝臓で作られているが、肝臓には収縮能が無いため、垂れ流しの状態になっている、さらに胆嚢で貯めておくこともできないため、胆汁の分泌そのものも減るので、脂肪分の多い食事を摂りすぎると、脂肪を消化しきれなくなり下痢をおこす。

※術後の看護については下の画像をクリック👇


胆嚢がん

・胆嚢がんは高齢女性に後発するがんで、初期にはほぼ症状が無い。

・胆嚢は他の消化管臓器に比べ、直接周りの臓器にがんが広がったり、転移しやすい 根拠:胆嚢には粘膜筋板や粘膜下層が無いため、胆嚢の外側へひろがりやすい

・胆嚢がんの半数以上に胆石症を合併していることから、コレステロール結石の場合はがんの合併を考慮する。

膵臓がん

膵臓とは・・

・膵臓は、主に十二指腸に近い頭部と、脾臓に近い体尾部に分けられる

・膵臓は、C字型の十二指腸の間に挟まっている

・膵臓で作られた膵液は胆汁と一緒に十二指腸に分泌される

・膵液の通る管には主膵管と副膵管があり、主膵管が十二指腸につながるところで、総胆管と合流しファーター乳頭から一緒に分泌される。


膵臓がんについて

・膵がんのリスクファクターは、糖尿病家族歴や肥満慢性膵炎の既往喫煙など

糖尿病の急激な悪化により発見される場合が多い。

・症状は腹痛や黄疸腰や背中の痛み体重減少消化不良 ただし、これらの症状がみられる場合は進行がんであることが多い。

・膵がんは初期症状に乏しいため早期発見が難しく、5年生存率はがんの部位別では最下位である。

急性膵炎

心窩部の激痛のせいで、仰臥位の姿勢がとれず、四つん這いでうずくまった様な姿勢になる。

・発症後、数日間で重症化する可能性があり、重症化するとショックに陥り、死亡の確率があがる

・膵臓の消化酵素が活性化した結果、膵臓だけでなく周囲の臓器も自己消化炎症が発生する疾患。

・血中や尿中に膵臓の細胞が壊れることで、逸脱した消化酵素のアミラーゼが増えるのが特徴。

・原因はアルコールの多飲(肥満の男性に多い)胆石症(女性に多い)原因が特定できない突発性(女性に多い)

モルヒネの単独投与は禁忌 根拠オッディ括約筋という筋肉の収縮を促してしまい、消化酵素がさらに増加してしまうため そのため、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)等で痛みを抑える

・初期治療で重要なのは輸液 根拠:早期の死亡原因が、体液が膵臓の周囲に漏れて循環血液量が減少することによるショックが多いため看護のポイント 水分出納状態を常にアセスメントする必要がある。

急性膵炎の治療のポイント 膵臓の安静を保つこと 消化酵素の働きを抑えること 痛みの緩和 輸液による循環管理 二次感染の予防 

腹部聴診(腸蠕動音)が重要 根拠:膵炎が腹膜に波及すると、麻痺性イレウスを発症する危険性があるため

・膵炎の治療後は、膵液分泌を抑制するため、低脂肪食とする。原因が飲酒であれば、断酒を徹底してもらう必要がある。


最後に

今回は胆石、胆嚢がん、膵臓がん、急性膵炎、腹腔鏡下胆嚢摘出術について主にまとめました。

事前学習仕上がりましたか?

次回も、看護実習の事前学習に活かせるブログをあげていきます。

では、また!!

Follow me!

コメント

PAGE TOP