こんにちは。無理やあブログ管理者の現役看護師の無理やあです。
この無理やあブログでは、記事をそのまま活用してもらえれば、看護実習の事前学習が教科書や参考書を使わずに仕上がります。
今回の事前学習に丸写し出来る、いや、役立てることのできるテーマ。。
それは、『大腸がん』です。
看護実習の期間中、記録に目標に1日の計画目標・・看護計画の立案からその評価、カンファレンスのまとめに準備などなど、多忙すぎるのに、まだ事前学習となると時間無さすぎ・・・(体験談)
そんな超多忙な看護学生さんを少しでも助け、少しでも睡眠時間を確保して欲しいのです!!
では、さっそくいきましょう!!
事前学習にそのまま活用できる『大腸がん』!!
大腸がんの症状・発症時期・危険因子・好発部位
●特徴的な症状 便秘と下痢の繰り返し
●発症のピーク 60歳代
●危険因子 高脂肪・低繊維食 根拠:食生活の欧米化(動物性脂肪を多く摂り、食物繊維の摂取量が少ない)
●好発部位 大腸がんは直腸がんとS状結腸がんが多く約7割を占めている
大腸内視鏡検査
・検査前夜に下剤の服用を指示される 根拠:徹底的に大腸の中を空にし、観察しやすくするため
・検査当日は経口腸管洗浄剤の服用 通常2時間ほど時間をかけて2リットルを服用する 1時間ほどすると排便が始まって、トイレに行き、また下剤を飲んでの繰り返しとなり、排液が透明になったら腸内が綺麗になったということになる
・できるだけリラックスしてもらう。検査中は激しい痛みや肛門からの出血の有無や血圧の低下を観察する。 根拠:検査中は迷走神経反射により血圧が低下することがあるため
・大腸内視鏡検査後は、鼓腸による腹部の張りや痛みがみられることがある。 根拠:検査しやすくするため空気を送って腸をふくらませたものが、検査がおわってもなかなか吸収されずに残っているため ケアとしてはお腹をマッサージしてガスを出してもらう
大腸ポリープ切除後の注意点
・激しい運動や力仕事、旅行や長時間の車の運転は控える 根拠:出血予防のため
・消化の良い食事を摂る
・入浴は検査当日はシャワー浴とし、翌日以降は長時間にならないようにする
・一週間は飲酒も禁止する
大腸がんの転移
・下部結腸がんは門脈を通っての肝臓へ転移が最も多い。
・直腸がんは静脈を通っての肺への転移が多い。
ストーマの造設
・腹会陰式直腸切断術(マイルズ手術)など、肛門括約筋を切除し、肛門をふさぐ手術が行われた場合などのに人工肛門(ストーマ)の適応になる。術後は、会陰部の創部が感染を起こしやすいため、創部の痛みや発赤、発熱などの感染徴候がないか観察する。
ストーマの位置と便の性状
●上行結腸ストーマ 水様便~泥状
●横行結腸ストーマ 泥状~軟便
●下行結腸ストーマ 軟便~固形便
●回腸ストーマ 水様便 皮膚トラブルが起こりやすい。 根拠:消化酵素を含んでアルカリ性のため。
・回腸ストーマでは、皮膚トラブルを防ぐため、回腸を2~3センチくらい突出させ、腸内容物が皮膚になるべく接しないようにする。
●S状結腸ストーマ ほぼ固形の便
・このように、ストーマ造設の位置により、便の性状は異なる。
ストーマ・サイト・マーキングの基準
①臍より低い位置 根拠:臍のくぼみやしわを避けるため
②腹部脂肪層の頂点 根拠:本人が見える、自己管理のしやすい位置
③腹直筋を貫く位置 根拠:筋が支えとなってストーマが脱出しにくくなり、またヘルニア予防になる
④皮膚のくぼみ、しわ、瘢痕、骨突出部(肋骨弓+上前腸骨棘)を避けた位置
⑤本人が見ることができ、セルフケアしやすい位置 ベルトがあたるラインを避ける
ストーマ・サイト・マーキングの手順
①ストーマを造設する腸管部の位置を医師に確認する
②基本線を引く 臍の下の線 正中線(臍から真っすぐに下) 腹直筋を貫く線
③マーキングディスクを置く
④いろいろな体位をとり、しわやくぼみを確認する
⑤腹部脂肪層の頂点上にマーキングディスクを置き、一定の平面が得られた中央に印をつける
⑥患者が見える位置かを確認し、医師に造設可能かの確認をとる
⑦油性ペンでなぞる
⑧記録をとる(マーキングした位置、問題点、しわの位置、患者の反応等)
ストーマを貼る
・ストーマを貼る際は、まっすぐ立つか、座位でも斜めに座るなど腹壁を伸展した状態にする 根拠:曲がった状態で貼ると伸びた時にはがれたり、隙間が出来て漏れたりするため
・寝たきりの患者の場合は仰臥位で実施
造設直後のストーマケア
・造設直後から48時間のストーマは浮腫があるため、面板はストーマより大きめにカットする
ストーマの観察点
①ストーマの大きさ・色・高さ・浮腫 根拠:血行が悪くなり、壊死して黒くなってしまうことがある 腹壁に結んだストーマが、腹壁内に落ちる脱落
②出血の有無(出血がある場合は出血部位)
③排泄物の有無・性状
④縫合部やストーマ周囲の皮膚の状態
⑤感染徴候(発熱、発赤など)の有無 根拠:炎症や感染が原因でふさがれてしまう閉塞がおこるため
⑥面板貼付部の皮膚状態
・ストーマは造設後しばらくは、浮腫があり大きさが定まらないため、皮膚保護のシートは大きめにして、しめつけないようにする
退院後の注意点
・ストーマ外来との連携、身体障碍者手帳を交付してもらうことで受けられるサービスが広がる
・食事はガスの出やすい食品を避け、消化の良くない食物は細かく刻む 回腸ストーマの場合、小腸からそのまま排便されるため、水分が吸収されにくいことから、多めに水分を補給することが大切
・ベルトの使用は避け、サスペンダーなどを利用する
・旅行に行く際は、装具は日数分より多めに準備する
・女性の場合、性生活はもちろん、医師に相談のうえ妊娠・出産も可能
※クローン病(指定難病)
主に大腸や小腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が発生する疾患で、特に若年層に好発する。根治療法はない原因不明の疾患
※潰瘍性大腸炎
主に、大腸、特に直腸の粘膜を侵し、びまん性・連続性にびらん・潰瘍を形成する慢性炎症性腸疾患である。10年以上の歴でがん化する。
まとめ
今回は大腸がんでした。
実習で、大腸がんの患者さんを受け持つと、ストーマ造設や交換の看護などに携わることが多いとおもいます。
注意点や看護のポイントに活かして下さい。
次回も事前学習・看護記録に活かすことができるものを発信していきます。今日も実習頑張ってください。
ではまた!!
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