肺炎の看護実習の事前学習ノートに書くべきポイント

呼吸器系

こんにちは。無理やあブログ管理者の無理やあです。

この無理やあブログは、記事をそのまま書いてもらえば看護実習の事前学習ノートが仕上がるブログです。

事前学習は、看護実習には提出が欠かせないものです。しかも・・なのに!!普段から何かしらの課題やレポート提出に追われる看護学生さん、この無理やあブログはその事前学習を仕上げるために活用できます。

無理やあ!!事前学習・・無理やあ!!という看護学生さんは是非見て活用してください。

今回のテーマは『肺炎を看護実習の事前学習ノートに書くべきポイント』です。

看護実習では、肺炎の患者さんの看護を学ぶ機会が多いと思います。肺炎の患者さんへの看護は何をすれば良いか、事前学習にまとめやすいように簡単に記事にしました。

今回の記事は肺炎とは、細菌性肺炎、非定型肺炎、痰の喀出の援助、肺炎予防の指導、誤嚥性肺炎について書いています。

では、さっそくいきましょう!!

※あわせて読んで👇『看護実習の事前学習に使える周手術期(術後)7項目 根拠付き』

肺炎とは

分類

・肺炎には主に街中で社会生活を営んでいる人が感染する市中肺炎と、入院後48時間以降に発生した肺炎である院内肺炎がある。

(1)院内肺炎とは

入院48時間以降に新たに発症した肺炎を院内肺炎という

・患者に基礎疾患があり免疫が低下していたり、全身状態が悪化していると、耐性菌が原因となることが多く、重症化しやすい

(2)院内肺炎の主な誘因

免疫の低下(血液疾患、抗がん剤・ステロイド・免疫抑制薬使用、HIV感染など)

人工呼吸器管理 根拠:口腔や鼻腔から唾液、分泌物、細菌等が気管内チューブを伝わり気管に入ることで、肺炎が起こりやすくなるため

肺炎の症状

・肺炎は、病原体が肺実質つまり肺胞の上皮細胞に感染して起こる

・肺炎の症状は感染による症状と、呼吸器の炎症による症状に分けられる

(1)感染症状

全身症状

・発熱、悪寒 ・頭痛、関節痛 ・全身倦怠感 ・食欲不振

身体症状

・脈拍上昇 ・呼吸数増加 ・脱水

(2)炎症症状

呼吸器症状

・咳嗽、喀痰 ・呼吸困難 ・胸痛 

身体所見

・打診:濁音 ・触診:声音振盪の増強 ・聴診:水泡音(ブツブツ)、捻髪音(パチパチ)

胸部の聴診にて水泡音(粗い断続性副雑音)が聴取できる(国試) 根拠:気道に分泌物、痰が溜まっているため

エックス線写真

・胸部エックス線写真では気体は、液体は灰色~白で写る

・肺炎では肺胞に分泌物、つまり痰がたまっている様子が白く写る

画像出典:pneumonia_ped.jpg (400×303) (masanochiebukuro.com)


細菌性肺炎

・細菌性肺炎とは、細菌が原因で起こる肺炎

症状

・ゴホゴホという痰を伴う咳(湿性咳嗽) ・膿性痰 ・悪寒、戦慄 ・発熱 等がみられる。発熱や咳、痰など「肺炎らしい」症状が特徴

主な細菌性肺炎

肺炎球菌性肺炎 市中肺炎で成人では最多鉄さび色の喀痰が特徴。急激に進展・重症化することもある。

インフルエンザ肺炎球菌 肺炎球菌性に次いで主要な成人の市中肺炎。慢性呼吸器疾患の急性増悪の原因となる。

クレブシエラ肺炎 中年以降の男性、大酒家、喫煙者、慢性肺疾患患者、糖尿病患者など急激に発症する

黄色ブドウ球菌性肺炎 肺膿瘍、膿胸を合併しやすく、重症化しやすい(特に乳児)。院内肺炎ではMRSAが多い。

・緑膿菌肺炎 日和見感染症または菌交代現象で起こる。様々な薬剤に耐性をもつ。

治療薬

・細菌性肺炎では、ペニシリンをはじめとするβ⁻ラクタム系抗菌薬を使用する

・ペニシリン系:肺炎球菌、インフルエンザ菌などに有効

・セフェム系:クレブシエラ、黄色ブドウ球菌などに有効

・カルバペネム系:高度耐性肺炎球菌などに使用

非定型肺炎

・非定型肺炎とは、細菌以外の微生物が原因

症状

・コンコンという乾いた咳(乾性咳嗽)、痰はみられにくく発熱も比較的軽い

主な非定型肺炎

マイコプラズマ肺炎 激しい発熱と頑固な乾性咳嗽が特徴

クラミドフィラ(クラミジア)肺炎 多くは軽症で自然に治る

・オウム病 鳥類の排泄物から感染する

・ウイルス性肺炎 白血球が増加しない抗菌薬無効 ※採血データでWBCが増加していなければ、ウイルス性肺炎を疑います

・レジオネラ肺炎 温泉循環式浴槽で集団発生する(国試)

治療薬

・マクロライド系、テトラサイクロン系、ニューキノロン系などの細胞内に移行する抗細菌が使用される


痰の喀出の援助

痰の喀出の援助を実施する 根拠:痰を吐くために咳を繰り返すことで疲労は蓄積し、うまく排出できない場合、無気肺や窒息の原因になるため

水分を必要に応じて補給してもらう 根拠:脱水状態の場合、痰の粘性が強く喀出させにくいため

・誤嚥のリスクが高い患者の場合は、嚥下の状態に合わせてゼリーとろみ輸液などを利用し水分補給を行う 根拠:水などのサラサラした液体では誤嚥しやすいため

・喀出そのものの援助方法として、どの部位に痰が貯留しているか、胸部聴診などでアセスメントしたら、ネブライザーなどで気道を加湿しスクイージングスプリンギングで痰を身体の中央に移動させる

スクイージング(国試)

・痰が貯留していると思われる部位に手を当て→患者の呼気に合わせて少しずつ強く体の中心に向かって圧迫する→吸気になったら手の力を抜く

スプリンギング

スプリンギングは呼吸音の低下した部位無気肺を起こしている肺葉に行う

・痰の貯留部を圧迫していき、患者が息を吐き終わったところで、しばらく息を止めてもらい「吸って」と声をかけて一気に手を離す

体位ドレナージ

体位ドレナージ(体位排痰法)は痰が重力に従って口の方向へ流れていくように、身体を傾けて10~15分待つ方法

・体位ドレナージ実施時のポイントは、などを敷いて、喀痰が溜まっている場所を口よりも高い位置にする(国試)

口腔内吸引

・カテーテルで鼻腔や口腔から痰を吸引する


肺炎予防の指導

肺炎予防は以下のことが重要である

風邪の予防

禁煙

加湿

休養と栄養

既往疾患(慢性呼吸器疾患等)の管理

誤嚥性肺炎とは

誤嚥性肺炎の特徴

「誤嚥性肺炎」とは、誤嚥をきっかけに発症した肺炎のこと

・脳卒中などにより片麻痺や嚥下障害がある場合に、食物残渣口腔内常在菌を誤嚥することで発症のリスクはあがる

・誤嚥性肺炎では嫌気性菌に効く抗菌薬が用いられる

・胸部エックス線写真はでは、肺胞内の炎症反応を反映し白く写る

誤嚥性肺炎の全身症状

・全身症状としては発熱全身倦怠感食欲不振など

誤嚥性肺炎の呼吸器症状

胸痛呼吸困難など

右肺が誤嚥性肺炎の高リスク

・誤嚥は右肺に起こりやすい(国試) 根拠:右肺の気管支のうほうが、分岐角が小さく(約25度)で太いため

画像出典:呼吸器系の構造 | 看護roo![カンゴルー] (kango-roo.com)

・誤嚥を疑う場合の聴診部位は、肩甲線上の第8肋間、特に右側の聴取が重要になる 根拠:誤嚥は肺のS⁶あるいはS¹⁰の領域に起こりやすいため


最後に

今回の記事も、事前学習にまとめやすいように、簡単にポイントだけをまとめました。

実習でもよく出会う疾患なので、この記事を活かしてもらえたら嬉しいです。

ではまた!!

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