術前の患者への説明 看護実習の事前学習ノートに書くべき項目4選 根拠付き

周手術期の看護

こんにちは。無理やあブログ管理者の無理やあです。

この無理やあブログは、記事をそのまま書いてもらえば看護実習の事前学習ノートが仕上がるブログです。

事前学習は、看護実習には提出が欠かせないものです。しかも・・なのに!!普段から何かしらの課題やレポート提出に追われる看護学生さん、この無理やあブログはその事前学習を仕上げるために活用できます。

無理やあ!!事前学習・・無理やあ!!という看護学生さんは是非見て活用してください。

今回のテーマは『【術前の情報収集】看護実習の事前学習ノートに書くべき項目4選』です。

看護実習では、術前の看護を学ぶ機会が多いと思います。術前では患者さんにどんな説明をどんな方法ですれば良いか、事前学習にまとめやすいように簡単に記事にまとめました。

患者さんへの説明の仕方1つで、患者さんの不安軽減に大きく役立ちます。

また、今回の記事は患者さんへのパンフレット作製時にも活用して下さい。

では、さっそくいきましょう!!

※あわせて読んで👇 『術前の看護』について

1 看護師から患者への術前の説明

・看護師は、安全安楽に手術に臨めるように、日常生活の注意点や術前訓練の内容・方法、準備品について説明する。

・患者が理解しやすいように、パンフレットを用いての説明も良い。

2 手術数日前の患者への説明例

①手洗い、歯磨き・義歯の洗浄・・・手術前から風をひかないように手洗い、歯磨き(義歯のある患者は義歯の洗浄)を行い、清潔にしておいて下さい。 

根拠:石鹸などの界面活性剤は、脂質性の相互作用で付着したウイルスを落とすことができる。歯磨き・義歯を洗浄することで、口腔内を清潔にすることで、感冒を予防できる。術前・中・後は禁飲食が続いているため、唾液が減少し、口腔内の自浄作用を低下させるため。

②含嗽の練習・・・術後疼痛などで起き上がれないことがあるため、寝たままでもうがいが出来る様に練習します。

③鼻腔の清潔ケア

④深呼吸とストレッチ、禁煙・・・術前から深呼吸や軽い運動を行い、禁煙することは術後の呼吸器合併症(痰の貯留による無気肺や肺炎など)を防いでくれます。 

根拠:深呼吸により酸素を身体に十分に取り込み血液循環を促すことができる。呼吸機能の維持・拡大をはかり、術後呼吸器合併症の発症を防ぐことができる。喫煙は、気道・肺を汚染し傷つけ、術後に痰や咳を増加させるおそれがあり、呼吸器合併症を起こす可能性が高まるため。また、呼吸器系だけでなく、循環器系、血液系、消化器系などにも悪影響があるため、全身状態を整えて手術に臨むため。

※深呼吸の方法・・・鼻からゆっくり吸い、口をすぼめてゆっくり吐き出す。

⑤器具を用いた呼吸訓練・・・必要に応じて、器具を用いた呼吸訓練も行います。

⑥膀胱留置カテーテル・・・尿を排泄する管が入る場合は、手術室で眠ってから管を入れます。

※膀胱留置カテーテル挿入の目的

・術中の尿閉・尿失禁の予防。

・術中、術後の排尿量を正確に測定して、身体の水分出納バランスを正確に査定する。

・脱水やショックを正確の早期発見。

・術中の深部体温を測定する。(膀胱温が測定できる膀胱留置カテーテルを用いる場合)

・尿による創部汚染を防ぐ(術創部が陰部・肛門部の場合)

・術後の尿閉や残尿などの合併症の予防(術創部が骨盤内周囲で排尿反射機構に侵襲が考えられる場合)

⑦必要物品の準備(※実習病院により違う):腹帯又は胸帯、T字帯、下着、タオル・バスタオル、ティッシュ、洗面道具、吸い込み、ブラシ・・・必要物品は手術前日までに購入しておいてください、これらの物品は、手術当日、帰室される部屋や術後ベッドを準備する際に使うので、マジックで名前を書き、紙袋などにまとめ、病室内の分かりやすいところに置いて下さい。

※腹帯または胸帯を装着する目的

・創部のガーゼの固定

・創部とその周辺を広範囲に支えることによる創の離開防止

・創部とその周辺を広範囲に支えることによる創部痛緩和や患者の安心感

※T字帯を装着する目的

・パンツのように膝を立てたり、膝の曲げ伸ばしをしてパンツを履かなくてよく、術後の患者の身体の負担を軽減できる。

・膀胱留置カテーテルが挿入された場合は、パンツよりもゆとりがあるので、カテーテルの屈曲圧迫が起こりにくい。

・開腹術などでは、腹部の観察や処置が必要なときに、ひもをほどくだけで観察がしやすく、患者への負担が少ない。


3 手術前日の患者への説明例

①除毛、臍処置(開腹術の場合)・・・手術予定部位や、創周囲で管が入る予定部位の毛を電気バリカンで取り除きます。おへそのゴマを取り除き清潔にします。

②入浴、洗髪、爪切り、鼻・耳の掃除・・・除毛のあとは、入浴して下さい。洗髪や爪切り、鼻・耳掃除もして下さい。男性の患者さんは髭剃りもしておいてください。術後、入浴できない期間は、看護師が身体拭きや洗面などをお手伝いします。 

根拠:身体を清潔にすることで、術後感染症を防ぐことができるため。

③名前・血液型バンドの装着・・・手術の際に患者さんを確認するための名前バンド、必要時血液型の書かれたバンドを手首に付けます。

禁飲食・・・一般的に手術前日の夕飯は食べられます。飲み物は24時まで許可されます。それ以降は何も口にしないでください。24時以降、喉が渇いたら、うがいは行っても大丈夫です。ただし、術式など状況によって水分や食事が早めに制限されたり、制限中に服薬などの指示が出ることもあります。

⑤硬膜外持続チューブ挿入・・・麻酔科の医師が前日か手術当日の手術開始直前に、術後の痛み止めを入れるためのチューブを挿入することがあります。鎮痛薬の注入は手術終了ごろから開始します。

⑥下剤・浣腸・・・就寝時に下剤・浣腸の指示が出ます。翌朝、便の回数や量を教えて下さい。

⑦睡眠・・・眠れない時は、睡眠薬が出ますので、必要な時は教えて下さい。睡眠薬を飲むとふらつくことがあるので、夜間トイレに行くときは、看護師が付き添うので、ナースコールで看護師を呼んで下さい。


4 手術当日の患者への説明例

①洗面、歯磨き・・・口腔内のケアを行って下さい。

浣腸・・・消化管などの手術の場合は、術当日に浣腸指示が出ます。実施後は、出た便の量、便がまだ残った感じがしていないか教えて下さい。 

根拠:腸管に便が残っていた場合、手術時に便が漏れ、腹膜炎のリスクが高まるため。

③吸入・・・気道粘膜の保護のために吸入指示が出る場合があります。

④禁飲食・・・引き続き、食事もお茶などの水分も摂取してはいけません。ただし、患者さんによっては一部の内服を少ない水で服用するように指示が出る場合があります。

点滴による補液・・・午後の手術であれば、午前中に点滴をして、点滴で水分や電解質などを補います。 

根拠:前日夕食を食べて以降、禁飲食時間が長くなると脱水のリスクが高まるため。

⑥更衣・・・手術室には、脱ぎ着が楽な手術着を着て行きます。当日渡します。下着も脱いで下さい。点滴中の場合、看護師が着替えを手伝います。術中は動かないでじっとしているので足に血栓が出来ることがあります。それを防ぐために弾性ストッキングを履いていただきます。

※閉経前の女性の場合・・・閉経前の女性で手術日が月経と重なる場合は、術式・所要時間を考えてタンポン挿入と紙パンツ、生理パットとパンツなど適した物について説明する。

⑦指輪、ヘアピンなどの貴金属・・・指輪やヘアピンなどの金属製品は取り除いて下さい。 

根拠:電気メスの電流が流れないようにするため。

⑧眼鏡、コンタクトレンズ、カツラ・・・眼鏡やコンタクトレンズ、かつらは外して下さい。


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