こんにちは。無理やあブログ管理者の無理やあです。
この、ブログは記事をそのまま書いてもらえば看護実習の事前学習ノートが仕上がるブログです。
今回のテーマは『摂食障害』。どんな疾患か、看護のポイントなど、事前学習にそのまま使えるように根拠付きでまとめました。
是非活かして下さい!それでは、今回のテーマは『摂食障害』。
摂食障害とは
神経性無食欲症
・神経性無食欲症は、思春期の女子に好発し、特定の器質的疾患はないのに、なんらかの心理的因子がきっかけとなって、著しいるいそう(やせ)や続発性無月経がみられる疾患である。
・強いやせ願望と肥満恐怖、体重・体型についてのゆがんだ認識を伴い、標準体重の15%以上のやせがみられる。
・神経性無食欲症は、拒食や摂食制限などが中心となる制限型と、過食とそれを代償するための自己誘発性嘔吐や下剤・利尿薬の乱用などがみわれる過食/排出型に分類される。
・食欲がまったく無くなる疾患ではなため、食事量を極端に減らしたり、逆に空腹感に耐えられず、過食に走ることも多い。
・本人にあまり病識がなく、活動性が亢進することが多い。根拠:過度の運動を行うことで体重の増加を防ごうとするため
・また、一方で、抑うつや不安などの精神症状を伴うこともある。
・体重が急激に減少すると、ホルモンバランスが崩れることで無月経になり、また飢餓状態に伴い体毛の生産も亢進する、身体症状が出現する。
神経性大食症
・神経性大食症も、肥満恐怖やボディイメージの歪みを伴うが、体重は正常であることが多く、無茶食いや隠れ食い・盗み食いなどの摂食行動の異常と自己誘発性嘔吐、下剤・利尿薬の乱用などの排泄行動が目立つ。
摂食障害の成因のひとつに成熟拒否があると考えられる。患者は受動的で非主体的な傾向があり、思春期の自立課題に直面した際の不安から、大人にならなければそれらの不安に直面しないで済むという心理がはたらくと考えられている。また、摂食障害が女性に多いことから、女性としての性的成熟の拒否も指摘されており、患者は思春期における身体的変化を拒み、拒食によって二次性徴の発達を抑制しようとする心理がはたらくとされている。
・自己誘発性嘔吐とは 過食のあと、自身の手を喉に突っ込み、食べたものを吐き出すこと。
摂食障害の特徴
①やせ願望・肥満恐怖 根拠:友人などに「太っている」と言われたことなどがきっかけとなる
②ボディイメージの歪み 実際はやせているのに、自分は太っていると、たかくなに思い込むこと
神経性無食欲症の注意点
・体重減少が著しく、栄養状態が悪い場合は、入院し輸液や栄養補給を実施する必要がある。また、自分で食べ物の管理ができなかったり、治療のために行動制限が必要な場合も入院適応になる。
・家族や学校、職場など、本人の生活環境に問題がある場合もみられるため、患者の生活背景を知ることが重要となる。
リフィーディングシンドローム(再栄養症候群)
・水や電解質の異常を引き起こして生じる代謝合併症 根拠:低栄養状態にあるときに急激な栄養補給を行うことで起こる。
・予防のために、栄養補給開始直後の投与エネルギーは少なめに設定し、状況をみながら徐々に増やし、カリウム・リン・血糖値・心電図などのモニタリングも同時に行う。
神経性無食欲症の所見
①徐脈、低体温、低血圧
②貧血、低たんぱく血症、低カリウム血症 根拠:繰り返す嘔吐や利尿薬・下剤の乱用によってカリウムの排泄が増加するため
・低カリウム血症によって、筋力が低下したり、心電図に異常がみられることもある。致死性の不整脈を起こし、突然死の原因になる。
・他にも、肝機能や腎機能の低下、尿検査では尿中にケトン体が出現したりする。
摂食障害の治療
・摂食障害の治療では、まず患者に対する動機づけが重要となる。
・適切な動機づけによって治療に導入し、身体合併症に対しては栄養補給などによる治療を行い、支持的精神療法、家族療法、集団精神療法、認知行動療法、薬物療法などから適宜選択し、組み合わせて治療を実施する。
精神療法
・患者との面接を通して、まずは共感的態度をとりながら患者の語ることを受容し、やがて体重や食事に対する誤った認識のあることを自覚してもらい、ボディイメージの障害を徐々に修正していく。
・摂食障害の発症や経過には、家族内の緊張や葛藤がかかわっていることも多く、家族関係に治療者が介入する家族療法も有効です。
・その他に、自分の摂食行動と情動の動きについてグループで話し合う集団精神療法。
・体重・体型についてのゆがんだ認識を改善するための認知行動療法や衝動コントロールを目的とした薬物療法がある。
摂食障害の看護
・共感的態度をとる 自分から話してくれたことにたいし、肯定的な評価や声掛けをする。
・自分の気持ちを言語化できるような関わりをもつ 共感的態度を継続してとることで、信頼関係を築くことができ、気持ちを素直に訴えてもらえる。
・1日をどのように過ごすか、話合う 家族に食べ物を持参するように電話を繰り返す、など治療の妨げになる行動をしている患者に対し、医師・看護師・本人で話し合いの場面をつくる
最後に
今回は摂食障害についてまとめました。摂食障害は看護の基本である共感・受容が重要な疾患です。患者の苦しい部分をいかに理解し、援助できるかがポイントになります。実習で関わる際は、ぜひこの記事を活かしてください。
では、また!!
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