今回のテーマは『消化器の解剖生理』です。
実習生が受け持ち患者を持つ場合、その患者の疾患はよく消化器系の疾患であることが多いですよね。疾患を理解するためには、まず消化器の仕組みをおさえておきましょう。
事前学習でも、解剖生理を記載しておけば、先生からのツッコミも無なくなるはず。
この記事をそのまま、書き込んでもらえば、教科書や参考書を開く手間もなく、寝る時間を確保して実習に挑めるはずです。
では、いきましょう『消化器の解剖生理』!!
(1)消化菅
・消化管は口腔・咽頭・食道・胃・小腸・大腸・肛門までの食べ物が通る一本の管。
・食べ物はまず、口腔・咽頭・食物を通過し、唾液に含まれるアミラーゼでデンプンを分解。
・胃では塩酸を含む胃液(強酸性でpH1〜2)に食べ物をよく混ぜドロドロにし、3〜6時間かけ消化・吸収しやすい状況にする。
・胃液にはペプシンという消化酵素が含まれており、タンパク質を分解する。
・口腔~食道は、重層扁平上皮細胞。
(2)小腸
・小腸は消化管のなかでも最も重要な役割を果たし、糖質・タンパク質・脂質を含むほとんどの栄養素と水分の大半(全体の80〜90%)は小腸で吸収される。
・成人の小腸の長さは5〜7メートル、さらに輪状ヒダや絨毛があることで表面積が大きく、広げると200平方メートルにもなる。 根拠:面積を大きくすることで、効率よく栄養素を吸収することができる。
小腸は、十二指腸・空腸・回腸に分けられる。
・十二指腸の名前の由来は、人間の指12本分程度=実際は25センチ程度の長さ。
・十二指腸はC字型に回り込んでおり、そのくぼみに膵臓が入っている。ここでは胃から送られてきたドロドロになった食べ物に、さらに膵液や胆汁を混ぜて吸収しやすくしている。
・小腸の口側の2/5〜を占める空腸と肛門側の3/5〜を占める回腸では、消化吸収を行う。
(3)大腸
・大腸では、小腸で消化した残りや、水・電解質などを吸収し、残りかすを、便にして肛門まで送る。
・口腔から食道までと肛門は、強い刺激に耐え得る頑丈な重層扁平上皮細胞からなり、それ以外は吸収や分泌を司る単層円柱上皮細胞からなる。
・食道や肛門にできるがんは扁平上皮がんが多い。根拠:重層扁平上皮細胞であるため。
・胃・大腸にできるがんは腺がんが多い。
消化菅の検査
・消化菅を直接検査し、観察するには内視鏡を使用する。
・咽頭・食道・胃・十二指腸は、口腔から上部消化管内視鏡検査を行う。
・大腸は肛門からの、下部消化管内視鏡検査を行う。
まとめ
①消化管は食べ物が通る一本の管で、口腔・咽頭・食道・胃・小腸・大腸・肛門からなる。
②口腔から食道までと肛門は、強い刺激に耐え得る頑丈な重層扁平上皮細胞からなり、それ以外は吸収や分泌を司る単層円柱上皮細胞からなる。
今回のポイントです!
事前学習にぜひ活用してください!!
次回更新は、タンカンスイ。。そう、肝臓・胆嚢・膵臓についてです。
では、また!!
事前学習。。。無理やあ
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