こんにちは。無理やあブログ管理者の無理やあです。
この無理やあブログは、記事をそのまま書いてもらえば看護実習の事前学習ノートが仕上がるブログです。
事前学習は、看護実習には提出が欠かせないものです。しかも・・なのに!!普段から何かしらの課題やレポート提出に追われる看護学生さん、この無理やあブログはその事前学習を仕上げるために活用できます。
無理やあ!!事前学習・・無理やあ!!という看護学生さんは是非見て活用してください。
今回のテーマは『大腸がんの術後看護実習の事前学習ノートに書く看護のポイント』です。
看護実習での受け持ち患者さんの疾患として、大腸がんは出会う確率が高いと思います。ストーマ造設患者さんへの看護も記載しました。この記事を活用して事前学習を仕上げて、また看護計画の立案にも活かして下さい。
では、いきましょう!!
※あわせて読んで👇 『大腸がん』について
大腸がん
●大腸がんの手術は、がんの進行度や病変部位によって切除範囲や術式が決まる。
●上部直腸がんやS状結腸がんでは、肛門括約筋を温存する術式が選択される。
●下部直腸がんでは人工肛門が造設されることがある。
●大腸がんの手術はいずれの手術においても排便障害への看護が社会復帰にむけて重要となる。
術後の看護の特徴
※腹会陰式直腸切除術(マイルズ手術)後の看護の場合
術後24時間以内
・術中から出血量が多く、術後出血も起こるリスクが高い。
・術後出血を起こすとショックになるリスクがある。
・術後出血の場合、通常の排液では考えられないくらい多量にドレーンから出血するので、術直後はドレーン排液の量とともに、血圧や意識状態も頻回に観察を行う。
術後2日目~
・会陰部の死腔に滲出液がたまりやすく感染を起こす原因となるが、ドレナージが適切に行われていれば術後2~3日で会陰部のドレーンは抜去される。
術後3日目~
・術後3~4日目頃に排ガスがみられ腸蠕動が回復すると、経口摂取が開始される。手術直後は水分やおかゆなどの消化の良いものから始めて、5日程かけて徐々普通食に戻していく。
・術後3~7日目頃は、直腸周囲にある排尿に関する神経が損傷されることにより、術後の排尿障害が起こる。術後の膀胱留置カテーテルは畜尿機能、排尿機能の様子を観察しながら抜去される。
術後4日目~
・術後4~5日目頃は、ストーマの浮腫が著明で傷つきやすい状態。
術後7日目~
・術後7日程度頃、ストーマ造設部の離開、ストーマの陥没が起こるリスクが高い。
退院後の日常生活に向けて
・ボディーイメージの変化を受け入れ社会復帰に向けストーマのセルフケアや、下痢・便秘を予防する食事の摂り方や食品の選び方等を学ぶ時期。
術後創感染の予防
術後創感染の原因
・術前の腸内容物の除去がしっかりできていない場合、術後の創感染を引き起こす原因となる。 根拠:大腸には細菌が多いため。
・不十分な術後ドレナージは、感染の原因になる。
術前の処置
・手術前日には、シャワー浴を行い皮膚の常在菌をできるだけ少なくし、臍垢も除去する。 根拠:皮膚や体毛、臍に存在する微生物を減少させ、術中および術後感染を予防する。
・水分を多めに摂取し、下剤の内服を行う。
・手術の3日前から低残渣食とする。 根拠:日常の食事で胃腸にもっとも負担をかける成分は食物繊維で、それを制限し負担をかけやすい脂肪の多い物・刺激の強い物・極端に冷たい物などを控える。
・手術当日の朝に浣腸を行う。 根拠:大腸内に便があると感染リスクとなるため。
ドレーン管理
・腹会陰式直腸切断術では会陰部に創ができる。そこには直腸や肛門を摘出したあとの死腔ができるため、ドレーンの排液がされているか確認・観察する。 根拠:その死腔には滲出液がたまりやすく、排出されず貯留し続ければ感染を引き起こすため。
・ドレーンからの排液の有無、性状、量を観察し記録する。感染徴候がなければ、術後5日目頃には抜去される。
・ドレーンの挿入部の痛み、皮膚の発赤、腫脹、熱感がみられる時は、炎症や感染を疑う。
・排液がみられない場合は、ドレーンの閉塞や屈曲がないか確認し、ミルキングなども実施する。
・ドレーン挿入部を汚染しないよう注意し、またドレーンの排液バッグ内の排液を廃棄する際は、清潔操作で実施する。
・ドレーンの排液バッグをドレーンの挿入部より高い位置には絶対に持ち上げない。 根拠:高い位置に持ち上げることで、逆行性感染を引き起こすため。
ストーマ造設患者の看護
ストーマサイト‐マーキング
・ストーマサイトマーキングとは、術前にストーマを造るべき位置を体表面に選定し印をつけること。
・ストーマの位置は患者にとって自己管理がしやすい位置であり、かつ日常生活行動を妨げない位置であることが重要である。
・ストーマサイトマーキングの基準は、クリーブランドクリニックの基準が一般的に用いられる。
クリーブランドクリニックの基準
①臍部より低い位置
②腹部脂肪層の一番高い位置
③腹直筋を貫く位置
④皮膚のくぼみ・しわ・瘢痕・上前腸骨棘の近くを避けた位置
⑤本人の見ることができるセルフケアのしやすい位置
ストーマセルフケアについて患者が学ぶ6つのこと
①排便のパターン
②ストーマ装具の取り扱い方、装着方法
③ストーマ周囲の皮膚を清潔に保つ方法
④ストーマ装着内に溜まったガスや便の排出方法
⑤入浴方法
⑥社会資源の活用方法
さいごに
大腸がんの患者さんは、ボディーイメージの変化に不安や葛藤を持っています。身体的なケアもそうですが、精神面のケアも含めて実習では関りを持ちましょう。
※あわせて読んで👇 『術前の看護』について
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